勉強ができる子には共通点がある
どうすればできる子に育てることができるのか
わが子に勉強させたい、というのはもはやこの世の親の世界共通の願いといっても過言ではありません。遺伝子に書き込まれた本能ともいえます。子供には勉強して将来安心して豊かに暮らしてもらいたいという願いです。
20年以上も教育業に携わっております。その大半をプロの家庭教師として活動してまいりました。家庭教師というものは、単に分からないところを教えてそれで終わりというものではありません。教え子の家に上がらせてもらい、一時的ではありますが、。その生活の一部分となる特殊な立ち位置で仕事をしています。
そうすると、勉強ができる子は、単にどんな勉強法をとっているのか、といったことばかりでなく、どんな生活を送っているのか、どんな親御様に育てられているのか、といったことに注目することができるのです。
長年の蓄積の結果、ほぼ間違いなく、こうすればどんな子でも勉強ができるようになる、という方法が分かってきました。しかも単に成績がアップする、といったレベルのことにとどまらず、その子の生涯にわたって最大最強の武器を手にさせることができるのです。
今すぐにでもその方法の全貌を一気にお教えしたいのですが、順を追って、ここは丁寧に進めていきたいと思います。
できる子に育てるための3大要素
勉強ができるようになるためには、次の3つの要素が不可欠です。
「子供を取り巻く適切な環境」
「子供への適切な関与」
「子供自身の取り組み」
いずれ各要素について詳しく見て行きますが、上の3つのうちどれかが欠けていると、かなり苦戦します。3つがすべてそろわないと結果がなかなか出ないのです。
例えば、「子供を取り巻く適切な環境」の中には、子供が居住する家の中の状態があります。特に勉強部屋の中の様子が、漫画やテレビゲームであふれかえっているような環境では、机に座って一定の時間集中して学習することは難しいでしょう。ときどきは勉強したとしても、それを習慣化することが困難なのです。
3つのうち2つは、子供ではなく、我々大人がいくらでも改善していくことができます。3分の2も影響力を及ぼす大人の責任は非常に重大だということです。ということは、逆にいえば、現在勉強でぜんぜん成果がでなくて困っている方や、さらにレベルアップを図りたいと願っている方は、子供ではなく、まず大人が動かなければならないということです。
上の3つがそろった子は、間違いなく勉強ができます。いい点数を安定して取り続け、苦労らしい苦労をせずに、いきたい大学へ進学していきます。その後社会に出ても、自分のしたい仕事につき、夢を実現させ続けています。
しかし簡単ではありません。皆さんは生活習慣病という言葉をよくご存じかと思います。とくに食生活において、ついつい自分に甘く、食べすぎたり、運動を怠ったり、タバコがなかなかやめられなかったりします。それをいきなりある日突然改善したなんて話を、私は聞いたことがありません。
食べたり飲んだりすることや、運動することなどは、別にすぐどうこうしなくても、生き死ににかかわることにすぐには直結しないからです。ところがこのまま放置しておくと後でとんでもないことになることは、わかってはいるのです。それでもなかなかやめられない。
それと同じです。覚悟が必要になります。
ですから、入試がすぐ目の前に近づいてきて焦り始めるまで何の対策も取らない方が多いのです。
私たちのプロ家庭教師センターにお電話いただく方のほとんどが、直前に「ぜんぜん成績が上がりません。どうしたらいいんでしょうか」と悲痛な思いをお話なさいます。
子供が勉強を自ら行い、それを生涯にわたって生きていくための武器にしていくためには、私たち大人の責任が重大だということをまずは知ってください。