教えないでと塾から言われているが
◯相談内容:
親子ともに中学受験ははじめてで、進学塾もはじめて。授業は楽しくわかりやすいと言っていますが、基本演習より難しいものは親がついて、考え方を教えながらでないとできません。塾からは「教えないでください」と言われますが、一般的にみなさんはどうなさっているんでしょうか。今までの経緯を考えますと、家で予習をしていった方が娘も「わかりやすくていい」と言ってくれています。教科書が難しく感じているので、副教材(算数のワークなど)を使って、ちょっと簡単すぎるかなとおもえるくらい基礎から教えてあげるのがよさそうなのですが、やっぱり塾から教えるなといわれると、どうも気になって、あとあと成績が落ち込んでいくんではないかとか、不安が先行している状態です。これが5年生、6年生に上がるにつれて、内容も難しくなりますし、悪い影響があるのであれば、すぐにこの方法はやめようとは思います。家庭教師の皆さん方はどう思われますか。(尼崎市・小学4年・女子)
◯回答(1):
現在独立して中学受験の家庭教師をしているものです。元大手中学受験塾の講師の立場から申しますと、ご家庭で教えて欲しくないとの理由は、お子さん自らの解決能力を養って頂きたいこと、ご家庭が教えられた場合に解法が塾で指導したものと異なり、場合によっては指導した領域外(中学内容など)の解法でお子さんがかえって迷われること、などです。
ただ、最近は塾のテキストの解説が分かりやすく丁寧になってきていますので、どうしても解法が分からない場合は、お母様が解説書を見ながら、ヒントを与えてあげる程度で良いでしょう。
出来るだけお母様が解説書を管理し、お子さんが頻繁に頼らないようにコントロールしてあげて下さい。
◯回答(2):
塾が「教えないでください」と言うのが「できるかぎりお子様自身で考える癖をつけるようにしてください」という意味ならば、その通りだと思います。中レベル程度の問題内容なら、自分で教科書やノートからヒントを探して自分なりの解答までこぎつけるようにしなければ、教科書の基本例題とそっくりな問題しか解けない視野の狭い思考レベルにとどまってしまうおそれがあります。難度の高い問題を宿題に出されている場合は①受験校レベルを超えているなら解かない②受験校のレベルの範囲内の問題なら、親か家庭教師に教えてもらってでも解答までの過程をたどってみる。その2つのうちどちらかを選択すれば良いでしょう。受験日までの限られた時間をできる限り有効に活用しなければなりません。